チュートリアル¶
順問題ソルバーとして用意されている odatse-XAFS
は、University of Washington の J. J. Rehr らにより開発された FEFF を ODAT-SE フレームワークで利用するためのモジュールです。
FEFF は XAFS などの X線分光スペクトルの理論予測を行うプログラムで、原子位置などのパラメータに対して多重散乱による第一原理計算を行いスペクトルを計算します。これを原子位置から分光スペクトルへの順問題としたとき、実験で得られたスペクトルを再現するように原子位置を推定する逆問題を考えます。
ODAT-SEでは、逆問題を解くためのアルゴリズムとして、以下の5つのアルゴリズムが用意されています。
minsearch
Nelder-Mead法
mapper_mpi
与えられたパラメータの探索グリッドを全探索
bayes
ベイズ最適化
exchange
レプリカ交換モンテカルロ法
pamc
ポピュレーションアニーリング法
本チュートリアルでは、最初に順問題プログラム FEFF
の実行方法を説明した後、 mapper_mpi
による逆問題解析の実行方法について説明します。
以下では odatse-XAFS に付属の odatse-XAFS
プログラムを利用し、TOML形式のパラメータファイルを入力として解析を実行します。
チュートリアルの最後に、ユーザープログラムの項で、メインプログラムを自分で作成して使う方法を minsearch を例に説明します。